モルヌピラビル
新型コロナウィルスの治療薬として承認されたモルヌピラビル錠です。
モルヌピラビルは、新型コロナウイルス感染症の飲み薬です。製薬会社はインドのヒーリングファーマ社になります。
新型コロナウィルスに関して
新型コロナウィルスは、2019年から発生したウイルスが原因で起こる感染症です。世界ではCOVID-19と呼ばれており、これは
coronavirusdisease 2019を略した言葉となります。
新型コロナウイルスは、感染してから4日から5日後に症状が現れるケースが多く、人によっては2日で発症したり、2週間経過してから
症状が出たりすることも少なくありません。また、症状がまったく出ない人もいるなど、厄介なウイルスとして知られています。
新型コロナウイルスは人それぞれ現れる症状が異なりますが、よくある症状としては下記のようなものがあります。
- 発熱
- 咳
- 倦怠感
- 息苦しさ
- 寒気
- 筋肉痛
- 頭痛
- 喉の痛み
- 味覚障害
あくまで一例となり、よく見られる症状は上記の内容となりますが、中には下痢など胃腸の症状が出るケースもあります。また、
皮膚症状が起きる報告もあるなど、人によって異なることが多く、これらの症状が起きる理由や頻度についても原因がわかっていません。
2022年現在、オミクロン株など新たな変異株が出てくるなど、終りが見えない未知の世界となっています。
ただ、2019年とは異なりワクチンが出てきたり、飲み薬が出てきたりとさまざまな研究や開発が進められてきているのも事実です。
その中でも抗ウイルス作用を発揮する薬として知られているのが「モルヌピラビル」になります。
商品詳細
商品名:Molnuvid 200mg
成分名:モルヌピラビル 200mg
使用方法
通常18歳以上ではモルヌピラビルとして1日に800mgを2回に分けて投与し、合計5日間経口投与します。
使用の際には新型コロナウイルス感染症を発症してから速やかに投与します。臨床試験において、症状発現から6日目以降に投与を
開始したケースでは有効性を裏付けることが証明されていません。
特徴
インフルエンザの治療薬として開発された経口活性がある実験的な抗ウイルス薬です。EIDD-1931と呼ばれることもある
合成ヌクレオシド誘導体N4-ヒドロキシシチジンのプロドラッグであり、ウイルスのRNA複製時に複製障害を起こさせることで抗ウイルス作用を発揮します。
モルヌピラビルが新型コロナウイルスに効果があるかどうかの臨床試験は世界各国で行われています。研究では主に下記の項目に該当した患者に投与されました。
- 新型コロナウイルスの陽性判定が出た患者
- 発症して5日以内の投与
- 重症化リスクが一つ以上ある患者
- 軽症?中等症の患者
これらに該当するケースで、別の薬を内服した患者と比べて入院率と死亡率が半減したというデータが発表されました。あくまでも半減なので、
100%防げる結果は出ていませんが、それでも一定の効果があることが認められています。実際に承認申請がされていた治療薬について、
厚生労働省は2021年12月24日に特例承認したと発表しています。
モルヌピラビルの効果・効能
SARSコロナウイルス2による感染症に効果があるとされています。SARSコロナウイルス2は、新型コロナウイルス感染症の原因となる、
SARS関連コロナウイルスに属するコロナウイルスであり、日本では新型コロナウイルスや、コロナと略されることがあります。
副作用
モルヌピラビルでよく起こる副作用は下記の症状です。
- 下痢
- 頭痛
- 吐き気
- 悪心
上記の副作用が主に発生しやすくなりますが、頻度としてはそれほど多くありません。また、一般的な風邪薬や鎮痛剤と同じような
副作用となっており、それよりも発生頻度は低いのが特徴です。
副作用としてあげた5つの症状以外にも、可能性があるものとしては発疹や蕁麻疹、中毒性皮疹などの皮膚および皮下組織障害が発生するケースがあります。
注意事項
- 臨床試験における投与知見を踏まえて必要と考える場合のみ投与すること
- 重症度が高い感染患者(中等症?以上)に対する有効性は認められていない
- 新型コロナウイルス感染症の症状が現れてから速やかに投与することが重要(6日経過後の研究は行っていない)
- 新型コロナウイルスワクチンを接種していない方の臨床試験は除外されているため、ブレイクスルー感染での重症化予防等の有効性を裏付けているものではない
- 妊婦または妊娠している方、その可能性がある方は投与しないこと
- 18歳未満の投与は安全性が確保されていないため注意すること
- 個人輸入を行う場合は事前に医師の診断を受けること